*・.。*4度目のクリスマス・*:.。.*
*:。. 4度目 .。:*
思い出から抜け出したわたしは、目の前でチカチカ光るクリスマスツリーを見上げた。
多くの人がいる中で、きっと浮かない顔をしているのはわたしくらいだ。
仁ちゃん。
……仁ちゃん。
早く来てよ。
わたし、ずっと待ってるんだよ……?
本当は今でも
大好きなんだよ。
全然、忘れられないの。
胸の中から、居なくならないの。
それどころか
どんどん大きくなっていってる。
照れくさそうにはにかむ顔が頭に浮かんで、その瞬間一気にブワッと涙が溢れた。
それは留まることを知らなくて。
スーッと頬を伝って流れて行く。
仁ちゃん。
……仁ちゃん。
迎えに来るって言ったくせに。
ウソつき。
……ウソ、つき。
会いたいよ。
仁ちゃんがいなきゃ、生きてる実感が湧かない。