*・.。*4度目のクリスマス・*:.。.*
「もう、いい……よ。離し、て」
わたしの気持ちなんて、誰にもわからない。
わかるはずない。
わかって欲しいとも思わない。
涙が止まらない。
胸の中が仁ちゃんでいっぱいで。
「誰が離すかよ」
そう言ってさらに腕の力を強められ、小さなわたしはそこから逃れることが出来ない。
「か、楓く、ん……苦しい」
「うっせえ。自分だけが辛いなんて思うなよ……っ」
その声はかすかに震えていたけど、抱き締められているからどんな顔をしているかはわからない。