晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜

家出少女

「そんなにケータイばっか扱ってなにしてるの！？学校にも行かないで！！」


「……ちょ、なにすんの！返してよ！！」



一生懸命小説を書いていた私の手からお母さんがケータイを奪い取る。


怒ったようなお母さんの表情。


私も頭に血がのぼっていた。



「なんで学校に行かないのって聞いてるの」


「うるさい。どうでもいいでしょ」


「よくない。不登校の娘とか恥ずかしいし、高校も行けなかったらあんた中卒になるんだよ？」


「中卒が悪いの？」


「悪いに決まってるでしょーが！！？」



キーンと頭に響いて、仕方ない。


夜になるとお母さんの説教がはじまる。


それを聞きたくない私はお母さんの説教がはじまるといつも家を出ていた。


そのことをリクたちに話すと「家出少女め」って笑われた。


今すぐにでも家を出たいけど、


ケータイを奪われたままでは出ては行けない。