晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
「ケータイ返して」
「だいたいアンタは……」
あー、ダメだ。
イライラする。
いつだってお母さんは、私の話なんて聞いちゃくれない。
お母さんはいつも、世間体を気にした話ばかりで、私のことなんてちっとも考えてはくれない。
私のことよりも、
近所の人たちからどう思われるかの方が大切なんだ。
「あのブログだって、あんたが書いてないって言うなら堂々と学校に行けるでしょ」
「は?」
なに、それ……。
「本当は七美ちゃんじゃなくて、咲が書いたんじゃないの?」
そのお母さんの心ない言葉に、身動きが取れなくなる。
ショックすぎて、息すらまともにできない。
……今……なんて……?
あのブログ、本当は私が書いたんじゃないかって、言ったの?
お母さん、そんなこと思ってたの?
「……ふざけんな」
書くわけないじゃん!!
どうしてそんなこと言うの!?
信じらんない!!