晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
怒りと悲しみと、いろんな黒い感情が身体の底からにじみ出て、心の中で混ざり合う。
「書くわけないじゃんか!お母さんそんなこと思ってたの!?最低!ほんともうムリ!!」
信じて、くれてなかったんだ。
それがショックすぎて、
それが腹立たしすぎて、
私は我を忘れたようにそこらじゅうにあったモノを床に向かってひたすらに投げまくった。
クッション、リモコン、コップ。
ーー壊れていく。
なにもかも。
コップが割れる音は、なんだか心地よかった。
「やめなさい!」
止めようとするお母さんの腕を払う。
涙で顔はぐっしゃぐしゃ。
きっと酷い顔しているに違いない。
ただ、心の中のイライラをどうやって発散したらいいかわからなくて、
自分じゃ制御できなくて、
私はひたすらモノに当たった。
それしか方法が見つからなかった。
爆発した心をそのまま表したかのように、家がメチャメチャになっていく。
「もうみんな消えろ!!」
みんな、みんな。
消えてしまえばいい。消えてなくなれ。
ぜんぶ……私も。
私すらも、消えてなくなればいい。
この満たされない心も、要らない。
イラナイ。