晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
「うぅ〜……っ」
嗚咽が我慢できない。
涙で視界が歪んでしょうがない。
お母さんなんて大キライだ……っ!
信じてくれてなかったんだ。
私より、先生の言葉を信じるんだ。
私のこと……全然大切にしてくれない。
愛して、くれてない……っ。
もう家には戻らない。
二度と帰りたくない、あんなところ。
「……っ……」
ケータイを開いて、アドレス帳を見る。
みゆに、電話した。
『もしもし、どしたー?』
「みゆ……っ?」
『え、もしかして泣いてる!?』
……なんでわかったの。
まだ、名前しか呼んでないのに。
みゆの優しさが、また、私の涙腺を刺激した。
「お母さんとケンカしたぁ……っ」
『また?こりないねぇ』
「だってお母さんてばヒドイんだよ……!私があの記事書いたんじゃないかって、言うんだよ……っ」
私は、書いてないのに。