晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
書くわけないじゃない。
……私が。
何よりも自分の立場や、周りの目を気にして生活していた、この私が。
こんな自滅行為するわけがない。
ヒドイよ、本当に……。
『そっか、そっか……』
「もう帰らないんだからぁ……!」
『え?帰らないって、どこに寝泊まりするつもり?』
あー……そうだった。
帰らないって思ったけど、私、行く当てがないや。
行き先に悩みながらお世辞にもキレイだとは言えない川を、橋の上から見下ろした。
……ここから飛び降りたら死ねるかな。
「ねぇ、みゆの家はムリだよね?」
『あー……急にはたぶんムリ。もう夜も遅いし』
だよね。
うん、それが普通だよ。
「どーしよー……」
『リクにも聞いてみなよ。一応さ』
「うん……」
『ダメだったらちゃんと家に帰るんだよ?』
「わかった。ありがとう」