晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜



妙にドライなリクに首を傾げる。


……どうしてそこまで興味ないんだろう。



「髪の毛伸ばしたらこのワンピも似合うかもよ」


「長いのってうっとおしくない?」.


「うっとおしくない!」



みゆとリクの討論をよそに他の洋服に目を向ける。


……リクも女の子に目覚めて、女の子っぽくなれば。


私のこの心の勘違いも、なくなるかもしれない。


男の子っぽいリクが優しくしてくれるから、ちょっと嬉しいだけなんだ。


そうなんだ。


だから好きかも……って、思っちゃうんだ。


勘違い、勘違い。


この温かくて切ない胸の痛みも、


涙が出そうなくらい、心を満たすオモイも。


きっと、なにかの間違い。


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