晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
第4章
止まらないナミダ
人を好きになるって、こういうことなんだって知った。
たとえ相手が女の子でも、ダメだと思っていても、
こんなに心から誰かを想えるってことを教えてもらった。
……私はたくさんのモノをリクからもらった。
だけどやっぱり辛いよ。
私には荷が重すぎるよ。
一刻も早く離れなくちゃ。
隠しきれないぐらいに大きくなった『好き』のキモチを、リクに知られてしまう前に。
傷つけてしまう前に。困らせてしまう前に。
「…………」
朝の10時ちょい過ぎ。
私はしぶしぶ学校へと向かっていた。
耳にはイヤホンをして、大好きな音楽を聴きながら。
……感情を消したいと思ったのはこれで二度目だ。