晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
部活で悪口を聞こえるように言われたり、
親友だと思っていた七美ちゃんにに裏切られたりして。
こんなに苦しむなら心なんて捨ててしまいたいと思ったんだ。
……リクへのキモチなんて手離してしまいたい。
そう、思うのになぁ。
苦しくて苦しくてたまらないのに、好きなキモチは消えてはくれない。
好きが溢れて、胸がキュッとする……。
「あ、咲!おはよぉ〜!」
みゆが廊下にいて、遠くから手を振っているのが見えた。
「はよぉー」
そしてみゆと二人で教室に入るとクラスメイトたちが遅れて来た私にチラチラと目線を向けた。
私のことが気になるんだと思う。
みんなにとって私は普通じゃないから。
……でももうすっかり慣れてしまった。
「あ、やっと来たっ!おはよう!」
……リク。
「……はよ」
できるだけ素っ気なく、冷たく言ったつもり。