晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜



考えられないって、


気持ち悪いって言われるかもしれない。


だけど、


好きな人を大切に想うキモチには、ウソも偽りもなくて。


限りなく透き通ったような、純粋な、オモイ。


涙をたくさん流して、キライになりたいと思ったけれど、


キモチだけは真っ直ぐにリクだけを好きだと叫んだ。


痛くて、痛くて、でも、どこか優しい。


じんわりと、広がる温かさ。



「……しっかりしなくちゃ」



好きな人の笑顔だけは、守りたい。


私は、どうだっていい。


私はひとりぼっちに戻ったって、別にいいから……。


リクを悲しませることだけは、したくない。


私の身勝手な好意で、傷つけたくないから。


しっかりちゃんと、リクとキョリを置こう。


このキモチはなんとしても隠し通さなきゃ。


リクとキョリを置いて、キモチの整理をつけよう。


早くこのキモチにサヨナラをしなければ……。



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