晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
「リク、話してくれてありがとう」
そう言うとリクは首を横に振った。
……きっと、打ち明けてくれるだけでも相当勇気がいったと思うんだ。
だから、ありがとうね。
「彼女と幸せにねっ?」
「うん、ありがとう」
「今度紹介してよぉーっ!?」
「ははっ、うん!」
ーー幸せになってね。
偽善じゃなくて、私は本当に、心の底からそう思った。
彼女とうまく行けばいい。
私は、そばで見守っていたい。
誰かの幸せを願える幸せがあることを、私は知ることが出来た。
これからは……ううん、これからも。友だちとして、リクを支えていこう。
どんなことがあっても、味方でいてあげよう。
それが、私にできる唯一のことだと思うから。