晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
……ねぇ、お母さん。
私はお母さんに似て、素直じゃなくて、負けん気が強くて、たぶんワガママ。
お母さんは悔しかったんだよね。
私が不登校になって。
それまでは優等生で、自慢の娘だったから。
なんでって。
あんたなら立ち直れるって信じて甘やかさなかったんだよね。
ウチはお父さんがだらしないから、いつだって厳しくお母さんが頑張ってくれてたんだよね。
憎まれ役かって出てくれたんだよね。
……本当に、ごめんね。
わかってるんだよ、お母さんのキモチ。
理想の娘になりきれなくてごめんなさい。
それでも私は自分に誇りを持って生きて行くから。
私は弱い人間だから、またへばってお母さんに泣きつくかもしれない。
その時はまた厳しくするんだろうけど、少しだけ優しくしてよ。
ほんの少しでいいから。
頭を撫でて、ギュッと抱きしめてください。