晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜



……あれから色んなことがあった。


リクを無理やり忘れようと、好きでもない人と付き合ったり、キスをしたり。


この人はリクを忘れさせてくれるかもしれない。


今度こそ、違う人を好きになれるかもしれない。


って、何度も他の人に目を向けたけれど、うまくは行かなかった。


泣いてリクの家に行って抱きついて離れなくて、困らせたこともあったね。


満たされない心。ポッカリ空いた穴。


いつまで経ってもリクの存在は私の心を自由にはしてくれなかった。


苦しかった。


泣き明かした夜も、数え切れないぐらにあった。


いっそのこと、会わないようにしようかなって思ったこともある。


どこか遠いところへ行ってしまおうかなって。



……もう私は恋なんてできないんだって、諦めていた。


もういいや。


恋なんてしない。


リクのことをずっと好きでいて、この想いを墓場まで持って行こう。


自然と他に好きな人ができるまで、もう求めない。


好きな人も、恋も、幸せも。



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