晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
七美ちゃんはいい子だもん。
優しくて、温かくて、大人で、可愛くて、私の憧れの女の子。
小学生の頃の七美ちゃんは女の子の中心にいつもいた。
私は男の子たちとまじってソフトボールをやっていたような男の子っぽい女の子で、
どっちかと言うと男友達の方が多かった気がする。
だからこそ、女の子の友達が多かった七美ちゃんがすごく羨ましくて、大好きで。
あんな風になりたいなぁ……っていつも思ってたんだ。
中学校にあがって部活を決める時、ソフトボール部がないのは知っていたから、本当になんの部活に入ろうか迷っていた時。
『私は吹奏楽部だよ〜!』
『吹奏楽部かぁ……』
『うん!部活迷ってるなら一緒にやろーよ!吹奏楽部!きっと楽しいよ!』
『……うんっ!』
……七美ちゃんがいたから、私は吹奏楽部に入ったんだ。