晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
七美ちゃんと仲良くなって女の子の友達が増えた。
七美ちゃんと毎朝一緒に学校へ行くのが楽しかった。
部活を一緒にしたのも正解だったなって思ったし、
七美ちゃんのお陰で私はきっとピラミッドの上にいられていた。
私は心の底から七美ちゃんが大好きだった。
「……えっ?」
「だからぁ、最近七美ちゃんがウザいって話だよ!」
イライラしたようにそう言ったのは、なっちゃん。
わかる、わかると深く頷いて見せたのは、風華ちゃんだった。
……なに、言って……。
「彼氏できてからなぁんか鼻につくっていうかさぁー。とにかくキモい。ウザいわぁ」
「うん、うん。ほんとそれ。一緒に遊びたくない」
放課後の教室。
定期考査の、最終日。
枯れ葉がカラカラ転がる10月の終わりのことだった。