晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
なっちゃん、前はこんな子じゃなかったのに。
いつから他人の悪口ばかり言うようになったかなぁ。
「わかるよ。しかもなっちゃんコロコロ言ってること変わって、本音はどれ?ってなるよね」
「やっぱり?七美ちゃんも思ってた?」
「誰でも思うよ。あんだけみんなの悪口言っておきながら、その子と平気で仲良くしてるんだもん。疑問すぎだよ」
……確かに、疑問だらけだ。
でも、七美ちゃんも同じこと考えてたんだ。
なんだか、それだけで安心した。
こんなこと考えてる私がおかしいのかと思ってた。
……良かった。
七美ちゃんに話して、すこし楽になった。
「なにかあったら私に話してね。咲ちゃんのことは信じてるから」
「うん!ありがとう。私も、七美ちゃんのことは信じてる!」
目を合わせると二人でクスッと笑った。