晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜


ニッコリ微笑む七美ちゃんのサラサラで長い髪の毛が秋風に揺れた。



「あ、ありがとう……」



……やっぱり七美ちゃんは綺麗だなぁ。


周りの子より大人で、あか抜けてて。


七美ちゃんはいつだって私の憧れだった。



「昨日返って来た定期考査どうだった?」


「えっとね、386点だったよ」


「……そうなんだぁ、やっぱり咲ちゃんは頭良いね」


「そんなことないって!七美ちゃんは?」



学校へ急ぎ足で向かう。


また私のせいでバタバタだ。


明日からはもっと早く起きなきゃ……なんて思っても二度寝しちゃう。


ダメだなぁ、私。



「私は……」


「七美ちゃんは塾行ってるからいい点数なんでしょー?」


「……うん、まあ。……400は、行ってたかなぁ」



やっぱりか。

5教科500点満点で400点以上だなんてすごいなぁ。


単純に考えて全部90点以上でしょ?


私も塾行けば七美ちゃんみたいにもっと良い点数が取れるのかなぁ。


なんて、受験生でもないのになんで中1から塾なんて行かなきゃいけないのさ。


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