晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
「七美ちゃんがしたと、決まったわけじゃ……」
「なんで?咲ちゃん書いてないなら七美ちゃんしかムリじゃん」
「で、でも、やっぱり、七美ちゃんがそんなことするとは……思えません」
思いたくない。
可能性は限りなく低い。
七美ちゃんがやった確立のほうが断然高い。
そんなのわかってる。
ーーだけど。
私の心は、七美ちゃんを悪者扱いすることは、できなかった。
信じたいって、
信じてるって、
そう心が叫んでる。
私は本当に書いていない。
だいたい私はその日のその時間、わこちゃんと遊んでたわけだし。
書けるはずがなかった。
それでも私の心は七美ちゃんを信じようとしている。
「咲ちゃん、気持ちはわかるけど、現実見た方がいい」
先輩の言葉が胸にストンと落ちる。
グッとカバンを持つ手にチカラを入れた。
先輩の言葉に、私は、ただただ頷くことしかできなかった。
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