晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜



それがウザくて仕方なかった。


私はどこでなにを間違ったんだろう。


どうしたら良かったの?


どうしたら、私はこんなに苦しまなくて済んだんだろう。


人を傷つけて、自分も傷ついて。


私は、なにをしてるんだろう……。


バカみたい。


もう、すべてが、めんどくさい。



「あんた、体調悪いなら休んでもいいのよ?」



朝、お母さんが私の顔色がすぐれないことに気がついてそう言ってくれた。



「うん……。頭痛いから休みたい」



そう言って休んだその日、その瞬間。


……私の中でなにかが切れるような、そんな感覚がした。


気を張って、緊張していた糸がプツリと音を立てて切れた。


私が味方のいない学校へ行き続けていた理由は『学校を休んでお母さんに迷惑をかけたくない』だったから。


お母さんの優しさで、私のその気が緩んだんだ。



「お母さん、お腹痛い」

「まだ治らないから休む」

「今日も休んでいい?」



なにかと理由をつけて学校を休むようになった。


連続じゃない。不登校と言われたくなくて、週に2回ぐらい。


私は学校へ行く意味がわからなくなって、しまったんだ。


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