晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
ーー学校なんて、大キライだ。
誰とも会いたくない。
ひとりぼっちだと実感する学校になんて、行きたくない。
勉強だってどうでもいい。
したって意味ないし。
……そのままの状態で私は冬休みに突入した。
「うざいよねぇ」
「ホント、死ねばいいのに」
「キモいんだけどぉ〜っ」
ーー冬休みは地獄だった。
ほぼ毎日部活で、みんなと顔を合わせるし。
その度に胸が張り裂けそうになった。
わざと聞こえるように吐かれた暴言。
近くで囁かれる悪口。
なっちゃん、風華ちゃん、しほりちゃん、はなちゃん……そして七美ちゃんから。わざとらしく。
「キャハハハッ」
テンションがムダに高いみんなの笑い声も、私にとっては背筋を凍らせるだけ。
全部、全部
確実に私に向けられた、もの。
私を傷つけるために、
暴言を吐いて、目線で刺して、笑い声で見下した。
ーー全部わかってた。
くだらない。すごく、幼稚な、攻撃の仕方だった。
それでも私の心は傷ついた。
粉々になった心を拾い集めることは、しなかった。