晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜



私より何倍も何倍も、


優しくて、頭が良くて、友達だってたくさんいて。


私はそんな七美ちゃんがずっと、ずっと羨ましかった。


……七美ちゃんも私に対してそんなこと思ってたの?



「なんで七美ちゃんは咲にウソの点数教えてたんだろう。なんでなっちゃんに誤解をといてやらなかったのかな。……たぶん、妬んでたんだと思うよ」



妬む……?


七美ちゃんが、私を……?



「塾にも行ってない咲が、塾に行ってる七美ちゃんよりも良い点数をとって、ソフトボールもやってたから運動神経もあるし、男の子とも普通に話せる。七美ちゃんから誘った部活では部長代理もやったよね。きっとすごく羨ましかったんじゃないかな……」



お母さんの言葉が胸にストンストン落ちて行く。



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