晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
そう、考えれないこともないのかもしれない。
もし、そう思っていたのなら、私を傷つけるためにブログを書いたのも、うなずける。
ぐちゃぐちゃに絡まり合っていた糸がスーーッとほどかれて、やがて一本になるように、
穏やかに真実を掴んだ。
「お母さん」
「ん?」
「お風呂、入るね」
そう言うとすかさずお風呂場に向かった。
表情を変えることなく、いつものように脱衣していく。
「うっ……」
髪も、身体も、洗って浴槽に入った。
そして
涙が溢れて来て、止まらない。
……私。
七美ちゃんに、ハメられたんだ。
大好きだった、七美ちゃんに。
ずっと受け入れられなかった。
誰になんと言われても、私だけは七美ちゃんのこと信じてたのに。
……ずっと、信じていたのに。
たった一人の、親友だと、思っていたのに。
私の頬を濡らしているものが、お湯なのか涙なのかわからなかった。
ただ、生まれてはじめての絶望の中で私はどうしたらいいのか、わからなかった。
全部、ウソだと、言ってよ。
「……っ……」
その時、いつもお母さんたちが使っていたカミソリが目に入って、私は手に取った。