晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜

解決になってない



3学期がはじまって、私は学校へ行く頻度が激減した。


週に3回、行けばいい方だった。



「あんた、いい加減にしなさいよ」



お母さんがイライラしたようにそう言って、仕事へ出かけた。


私は一日中家にいて、なにも、しなかった。


脱力しっぱなしで、やる気がまったく起きなくて、なににも身が入らなかった。


どうやって今まで頑張って来ていたのか、わからないぐらい、チカラが入らなかった。



「松中さん、ちょっといいかしら」



学校へ行った日、昼休みになって私は副担任である上野先生に呼び出された。



「はい」



連れて来られたのは、

はじめて入る、生徒指導室だった。


上野先生と向かい合わせで座ると「単刀直入に聞くわ」と、話を切り出された。



「理由はなんなの?」


「……理由って?」


「あなたが学校へ来ない理由よ」



本当にストレートだ。


そういえばこの先生、私のこと気に入ってくれていたっけ。


……あぁ、もう。


この話をするのは何度目だろう。


そう思いながら、私は七美ちゃんと共同ホームページをしていたことから順を追って説明して行った。


めんどくさい……。


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