晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
「失礼します……」
たどり着いたのはこの前と同じ生徒指導室。
そこには既に七美ちゃんがいて、久しぶりに面と向かって目が合って、胸がドクンッと鳴った。
「座って」
「はい……」
上野先生にうながされて、席に座る。
緊張で心臓が痛い。
七美ちゃんの顔が、よく見れないから、うつむいた。
「まずブログの件だけど、二人とも身に覚えがないのよね?」
「はい、そうです」
そう言ったのは、七美ちゃんだった。
……え?それって、
七美ちゃんも、書いてないと主張しているってこと?
「七美さんは松中さんが書いたと思ってるの?」
「いいえ。でも、なっちゃんと風華ちゃんが咲ちゃんが書いたって信じてるから、二人と仲が良い私は板挟みになってて……」
板挟み……?
なにそれ。
自分は被害者だとでも言いたいわけ?
ーー本当は七美ちゃんが書いたくせに。