晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜



そして私たちはまた公園に移動した。


徒歩5分もないキョリ。


そして始まった遊びに、私は口をポカーンとさせた。


ーーやっぱり理解できない!



「ふはは!びっしょびしょだぁー!」


「ヤベェ!ほら、咲も!!」



リクに名前を呼ばれて投げつけられた水の入った水風船。


私のお腹あたりに当たって割れた。


中の水が弾けてヒンヤリする感覚。


……なんなの、この幼稚な遊びは……!



「もぉ〜っ、なにすんのよ〜っ!」



そして私も水風船を手に取ると、みゆとリクめがけて投げつける。


……楽しい。


心の底から、楽しい。


こんなの、久しぶりすぎて、忘れてた。


これが「楽しい」って、感覚なのか。



「咲!リクに挟み撃ちするよ!」


「おっけーい!」


「うわ、お前らずりぃーよ!」


「ははは!」



……どうしよ、笑いが止まらない。


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