晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜



3人ともびしょびしょになって濡れて、走り回って、水風船を投げまくる。


周りの小学生たちがドン引きするくらい。


きっと、無我夢中で、笑ってた。


イヤな思い出も、

自分がどんな自分なのかも忘れて、


はしゃぎまくった。


……これだ。


私が欲しかったもの。


辛いことを忘れられる瞬間。場所。


私の、居場所。


私が私らしく笑える場所。


生徒会長候補の優等生でもない、

ブログに悪口を書いた最低なヤツでもない。


ただの、中学生の女の子。


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