晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
今や私も不登校気味の、地味な生徒に成り下がった身だし。
肩書きや、名誉とか、
そんなちっぽけなことにこだわっていた過去の私は捨てたいんだ。
こだわりたくない。
そんなことじゃ、人の価値なんてきっと計れないから。
そんなことで、人の価値を計るような人間になりたくない。
私は、そう思う。
・
*
「…………」
今日も学校を休んだ。
お布団に寝転がって、ケータイ画面をぼーっと見る。
みゆとリクのことは大好きで、信じられるようにはなった。
クラスメイトとも、たまに話すし。
……だけど、学校はどうしても好きになれなかった。
トクベツ勉強をしたいとも思わなかったし、
学校に行きたいとも思えない。
信用できる友達もいるし、今はひとりぼっちだとも思っていない。
だけどブログ事件が起こる前の私には、どうしても戻れなかった。
やりたいことも、見つからないし、
自分の将来のことも考えられなかった。
「んー……」
ケータイ画面を見ながらうなる。
次は、なにを書こう……。