晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
「今私ね、野いちごで小説書いてるんだぁ」
「うそ!マジで!?」
「読ませてあげないけどねっ」
みゆが「え、なんで教えてよ!」って必死に聞いて来るけど、照れくさいから教えてあげない。
……でも、いつか。
読んでみて、ほしい、かもしれない。
二人がいたから、書けてる物語があること、教えてあげたい。
私を助けてくれたから。
笑顔に、してくれたから。
私は「空に叫ぶ愛」を書けてる。
書いてる時は、時間を忘れていた。夜中に書き出すことが多いんだけど、気づいたら朝日が昇ってる……なんてことも度々。
だからますます学校に遅刻したり、行かなかったりするんだけど。
でも、勉強よりも、なによりも、
この作品を完成させることのほうが、
私にとってはプラスになるって私は信じているから。
だから無我夢中で、私はケータイで文字をつづる。
……もう少しなの。
もう少しで、なにかが見えそうなの。