遅咲きの恋
「っ・・・ふっ、うっ・・・ぅう・・・ぅえっ・・・。」
自転車小屋へ行く途中、すれ違った生徒からの視線を痛いほど感じたけれど、気にならなかった。
別に、こんなのは分かりきってたこと。
自分が周りからどう見られてるかなんて、分かってる。
こんなの、泣くほどのことじゃない。
そうやって自分を落ち着かせようとしてみても、頬を伝うものは止まらない。
私がこんなにも傷ついているのは・・・
あの中に瑠李くんの姿を見つけてしまったから。