キスの意味
最後の方は、消えそうな声になってしまった。

「「はぁっ?!」」

2人の視線の強さに、私は思わずのけ反る。

「だっ、誰が誰に告白・・・」

「沙映・・・ちんが、塚本さんに!」

真尋に、被せ気味に言われる。呼び方、わざわざ言い直さなくってもいいから!

「なっ、何をきちんと始め・・・」

「告白したんだから、お付き合いに決まってるでしょ!」

千晶に、呆れ気味に言われる。

「だって塚本さんは、白雪姫と付き合ってるんだよ!」

2人に負けないように、ちょっと強めに言ってみる。

「そうだね。そこは何で勘違いするような事になったのか、はっきりさせておいた方がいいね」

と、真尋が小さく頷きながら言う。

「勘違い?私の?何でそう言い切れるの?」

私が唇を尖らしながら言うと、2人は同時に、盛大な溜め息を吐いた。

「あ~、もうなんか、一から説明するの、面倒くさっ!」

と、吐き捨てるように真尋。や~ん!怖いよ・・・

「今まで、散々私に『自分の本当の気持ちを考えて』て言ってきたんだから、あなたも考えなさい!」

と、千晶にピシャリと言われる。もう、見捨てないで!

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