白と黒
『お前が俺たちのことを信用しきれなくても。
俺たちのことが嫌いでも。
お前は、もう俺たちの仲間だ』
仲間を救うのは、仲間の役目だろ。
そう言って微笑んだ朱里に、一瞬抜けそうになった力を、拳に力を入れることで耐える。
『……勝手にしなさい』
私は、どうなろうと興味はないの。
ただ、貴方達を潰せればそれでいい。
殺しはしない。
あんな…あんな奴らと同等になりたくなんてないんだもの。
でもね、火竜。
貴方達が、私を信用したのが悪いのよ?
私は初めから、信用するなと忠告したんだもの。
さぁ、ゲームを始めましょう?
復讐という名の舞台で。
勝つのは…貴方達かしら?
それとも、私?
未だに何も言わず黙り込む私を見ている彼らにバレないように、薄く口角を上げる。