セプテンバー

新生活

次の日―――
あたしは未央ちゃんと一緒に
横浜へ向かった。



今まで17年間暮らしてきた
この土地を離れるのは
やっぱりすごく淋しかった。


でも.ここでの思い出を
あたしは絶対に忘れない。


小学校・中学校・高校の友達が
たくさん見送りに来てくれて
みんなの優しさが心に染みて
涙が溢れた。



大親友の葵が「莉央がどこに行っても.あたし達はずっとずっと親友だから☆」
って言ってくれて.すごく嬉しかった。



だから.永遠の別れなんかじゃない。


あたしはちょっと遠くへ
行くだけ。


次会えるまで.あたしの笑顔を忘れないで欲しいから
精一杯笑った。



目には涙が溢れてるけど
最高の笑顔を作った。


そしたら葵もあたしと同じ様に
笑ってくれた。



< 19 / 55 >

この作品をシェア

pagetop