セプテンバー
「俺な.莉央ちゃんのことが
好きやねん。」
「えっ?!」
なんであたしのこと…。
ついさっき初めて会ったのに。
「なんでって思ってるやろ?」
「はい。」
「実はな…
俺らさっき初対面じゃないねん」
「どうゆうことですか?」
全く分からない。
あたしは稜さんに会ったこと
あるの??
「莉央ちゃん.去年の冬休み
こっち来てなかった?」
去年の冬休み……。
あぁ!!未央ちゃんに会いに行ったんだ。
「はい。
未央ちゃんに会いに来ました。」
「そん時にな
俺.未央に用事あって家に行ってんけど.そこに莉央ちゃんがおって一目惚れしてん。」
何か.かっこいい人が未央ちゃん家に来たような気がする。
でも.あたしに一目惚れ?!
「でも.話しかけるとか
何もできんくて結局莉央ちゃんは帰ってしまって。」
あの時こう思われてたんだ。
「あの日から俺はずっと莉央ちゃんのことで頭がいっぱいやって
未央から莉央ちゃんがこっちに引っ越して来るって聞いた時はホンマに嬉しかってん。
さっき.いいとこ行こうって
誘ったのも実はめっちゃ緊張しとって今もありえんくらい緊張しとる。
莉央ちゃんからしたら
いきなりこんなこと言われて
困るかもしれんけど.俺は本気で好きやから考えてくれへん?」
ホントにいきなりだ…。
でも何か嬉しい。
1回会っただけのあたしのことを半年以上も想い続けてくれる人がいて嬉しい。
だから.あたしの気持ちを
稜さんに伝えよう。