出会いは、立ち入り禁止の屋上で。-先輩、可愛いですね。-

少し勇坂くんを睨む。

「睨んだって、可愛いだけなので意味ありませんよぉ?」

「お世辞は、要りません!」

そう言ってゲーセンに入った。

もう!可愛いのは勇坂くんなのに!

「先輩ー!ねぇ、せんぱぁい!」

と、着ていたパーカーの袖を引っ張った。

「先輩。悪ふざけ過ぎました。すみません…………。」

眉をハの字にさせ、顔をしょんぼりさせた勇坂くん。

うっ、可愛い……。

「う、うん……解ってくれれば良いよ……こっちも無視してごめんね……」

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