出会いは、立ち入り禁止の屋上で。-先輩、可愛いですね。-
お店の前には、程よい量の花が飾られている。
「先輩っ、入りましょー?」
「あ、うん!」
私達は、店の前のドアを開けた。
カランコロン、と小さく鳴った音。
目の前には、お洒落なテーブルとイス。
店の中で充満しているチョコレートのような甘い匂いが鼻をくすぐった。
「わぁ……」
私は、このお店のお洒落さに声を漏らした。
と、奥から男の人が。
「いらっしゃー……あら!ひなちゃんじゃなーい!!」
「!?」
私は、男の人の独特な喋り方に驚く。
「久しぶりですねぇ。貴斗-タカト-さん♪」
「本当ね!あら?今日は女の子連れぇ?」
と、貴斗さんと言う人は私の方に視線を向けた。