出会いは、立ち入り禁止の屋上で。-先輩、可愛いですね。-
伊達に幼馴染みやってないしな。
「悔しいんだ。俺の方が瑠璃と一緒にいる事が多いし、瑠璃の事だってよく知ってる。
俺の方が、瑠璃を先に好きになってたのに……。」
凄い子供っぽい理由だけど、悔しいものは悔しい。
少し視界が緩む。
俺は、泣かないように下唇を軽く噛んだ。
「俺、姉ちゃんと渉兄さんが付き合うと思ってた。」
「でも、俺は姉ちゃんが幸せだったら良い。」
渉兄さんには、悪いけどね。
と、また苦笑いした。
「まぁ、な。」
俺は、笑った。