出会いは、立ち入り禁止の屋上で。-先輩、可愛いですね。-

ボッと、火を吹きそうなぐらい私の体は熱くなった。

「フフッ、先輩可愛いー。」

「か、可愛くないからっ!ほら、焼きそば買いに行こう!」

私は、陽翔くんの腕を軽く掴み引っ張る。

「照れちゃって可愛いな。」

……もう、知らないっ!

可愛いって言っても何も出てきませんよっ!

「う、五月蝿いっ!」

と、私はズンズン進む。

海の家が見えて、私は急いで歩く。

「おじさん!焼きそば2つください!」

「はいよー。」

おじさんは、たった今焼きそばを焼いている。

焼きそばソースの匂いが鼻をくすぐらせる。

< 69 / 99 >

この作品をシェア

pagetop