私とメガネくんの秘密のレッスン
そして次の朝、
俺はいつも通り自分の席で本を読んでいると…
「琴乃~!
聞いてよ~…!」
同じクラスの女の子…
えっと…確か鈴村彩乃…が
いつも一緒にいる女の子に
死んだ魚のような顔で嘆いていた。
彼女は小さくてリスのような
クリクリな目をしていて、
男の子の間では結構人気な子だ。
俺から見ても確かに可愛いし、
悪い子ではないと思うから嫌いではない。
…まぁ話したこともないから、
好きでもない。
至って普通だ。
すると…
「潤!
なぁに見てるのさ!」
「……隼人。」
こいつの名前は仲村隼人。
俺の兄貴と同い年の姉貴を持つ…
そしてその兄貴と姉貴は交際してる。
まぁ俺らの関係は幼馴染み。
だからこいつは俺の素の姿を知っている。
「ん~?
あ、彩乃ちゃんでも
見てたんだ?」
ニヤニヤ ニヤニヤ…
本当に嫌な野郎だ。
「ちげぇし。」
「え?!
じゃあ琴乃ちゃん?!」
やけに焦った顔色で俺の机に
両腕を着いた。
「もっとちげぇし。
誰だよ、その子。」
「え?!
知らないの?!
今学校で大人気の琴乃ちゃんだよ?!」
「知らね。
興味ないし。」
俺は女なんてどうだっていい。
一応言っておくが、
男にも興味ないからな。
「…俺本読みたいから、
席着けよ。」
「むぅぅぅ。
いいもんね!
あとで邪魔しに来るから!」
俺が遠回しに邪魔だと言うと、
ふてくされながら自分の席に向かった。
やっと続きが読める。
そう思い、
再び集中しようとすると…