私とメガネくんの秘密のレッスン



「えっと…
 白石くんの用意してくれた…
 プリント……ですかね……?」




ダラダラ ダラダラ。
冷や汗が伝う。




「僕はそんなことを
 聞いたわけではないんですけど?」



うっ、
"そんなこと"に物凄い力込めてた!


上から掛かる威圧感。
正直怖すぎて見上げることも、
言葉を発することも出来ない。



「ご、ごめんなさい…。
 数学…本当に苦手で……。」



「………ハァ。
 この前のテスト見せて貰えます?」



「えぇえぇ?!
 あ、あれを?!」



ナ○キマークで埋め尽くされてて、
右上に29という数字の書かれた
あの紙切れをですか?!



「いやっ……えと………
 あれだけはっ」



「なんです?
 逆らう気ですか?
 さっさと見せないと
 怒りますよ?」



も、
もう怒ってるじゃないですか!

眉間にシワ寄ってるし、
無表情すぎるよ!




「うううぅ…
 点数見ても怒らない?」



「見てから判断します。」



この人には甘さがゼロに等しい。
地面に這いつくばって探してみても
見付けることは不可能だろう。

ルーペでも厳しいよ、きっと!




私は自分の机から問題のテスト用紙を
彼に手渡す。



もちろん、
彼の反応は………



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