私とメガネくんの秘密のレッスン
あ、
申し遅れました。
私の名前は鈴村彩乃。
高校1年生。
「琴乃~!
聞いてよ~…!」
「あはは。
聞く聞く!
そのぶっさいくな顔は
何かあると思ってた。」
んん、
ちゃっかり失礼なことまで
さらっといいのけたよね!
私聞き逃さなかったよ!
「で、
何があったのよ。」
清ました顔でじっと私を見る。
その表情を見るだけで
私は朝からキュンキュンしてしまう。
そう、
琴乃はとても綺麗な女の子。
クラス中…
ううん、
学校内でも人気のある女の子だ。
そんな彼女とは幼馴染みで
親友のような存在。
だからなんでも話せちゃうわけなんです。
「お母さんに…
29点の紙切れを見られました…」
「あぁ、やっぱり?」
そう…
私この前の中間テストの数学で
29点と言う30点にも届かない数字を
叩き出しましたとさ。
それを見られないようにこっそり隠した。
え?
なんで隠したかって?
そんなの当たり前じゃん!
私のお母さん、
赤点だけは絶対に許さないがモットーなの。
見られたら一貫の終わり。
それなのに…
「あっさり見つかってしまったと…。
それで長々とお説教的な流れ?」
「それだけだったらまだ
よかったよ………。」
「え?
なになに。
面白いおちでもある?」
楽しそうにシシシと笑う琴乃。
むっ。
他人事だと思ってー!!