私とメガネくんの秘密のレッスン



「もう!
 笑い事じゃないんだからね!」



「ごめんごめん。
 平日って言っても
 毎日じゃないんでしょ?」



「……うん。
平日は3日間…。
だけど土曜日もあるみたい…。」



「あっちゃ~!
彩乃ママ今回は相当ご立腹だ!」



そう、お母さんは今回ばかりは
本気で怒っている。


仕事から帰ってきたお父さんの
フォローも虚しく、散っていくほどだ。




「まぁ応援することしか出来ないけど…
 何かあったら言うんだよ?」



「最初からそのつもり!」



私は盛大にため息をつく。

あーぁ、まだ学校始まったばっかりなのに

ついてないなぁ…。



「なにを好き好んで勉強なんて…。」



「あはは。
 しかも土曜日でしょ?
 えらいじゃん!
 土曜日から勉強って!」



「琴乃。
 楽しそうだね。」



ニコニコしてる琴乃がとてもムカつく。

それに家庭教師って…

知らない人が教えるんでしょ?!

絶対に嫌だ!




「…私知らない人が
 先生ってやだな。」



「ワガママ言うな!
 だったら白石みたいな才子になれ!」



「し、白石くん?」






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