私とメガネくんの秘密のレッスン
Step…授業続行不能
今日は待ちに待ってもいない体育祭当日。
午前中にムカデ競争を無事に終えた私は…
「なんでこうなるのぉ~!」
担任によって雑用を任されていた。
…と言っても倉庫にカラーコーンを
置きに来ただけなんだけどね。
それにーーー…
「…つべこべ言わずに
運んでください。
…せっかくのお昼休み
なくなっちゃうじゃないですか」
「ううぅ。
ごめんなさい。」
たまたま近くに居た
白石くんは運悪く巻き込まれてしまい、
不機嫌きわまりない。
…私だって
巻き込まれたんだからね!
なぁーんて恐くて言えないけど。
「…にしても鈴村さんの
ムカデ競争は見ていて
冷や汗ものでした。
本当に迷惑きわまりないですね。」
「えっ…
でも転ばなかったし
みんなに迷惑かけなかったじゃん」
うぅぅ…
確かにどんくさいけど
なんとか乗りきって2位入賞したのに!
「そういう問題ではなくてですね…
ほら、
鈴村さん小さいではないですか。」
「う、うん?
だけどそれがどうしたの?」
確かに小さいせいで
ムカデ競争は先頭で走った。
だけどそれがどうしたって言うのだろう?
すると白石くんは伏せめがちに…
「…後ろがつっかえれば
必然的に前へ
倒れてしまうじゃないですか。
そうなれば
一番危険なのはあなたですし
僕はそこが心配…
…だったんですよ。」
「えっ…」
い、今……
「"心配"って言った?!」
「………。」
聞き間違いじゃないよね?!
あの他人に全く興味がない白石くんが…
私を心配してくれたって言うの?!
「えっ、えっ、えぇぇ!」
「………。」
そっ、
そうだとしたらすっごく…
すっごく嬉しい!
「えっ
白石くん!
私今すごく…」
感動してるよー!
「うるさい。」
「いたっ!」
ズビシッ!
まさかのチョップ。
白石くん私より遥かに背が高いから
降り下ろされると結構痛いんだからね!
「なにするの?!
痛いじゃん!」
「痛くて当たり前じゃないですか。
なにをわかりきったことを
言ってるんです?
それともあなたは
痛みにも鈍感なわけですか?
だとすると
純粋に馬鹿なんですね。」
「ちょ…
痛みぐらいわかるから!
馬鹿にし過ぎ!」
「あーぁ。
心配するだけ無駄でしたね。」
「っだから!
痛みは理解できるってば!」
嫌味を言いながらスタスタ歩く白石くん。
実はあのレッスン以来、
こうして以前と変わらない会話ができている。
…と言っても
あの正体不明なドキドキ感と
胸の締め付け、あと熱が上がる等の症状は
改善されてないんだけどね。
だけどひとつだけ
変化があったとすれば…
「さっさと行きますよ。
もうそっちの
カラーコーンも貸してください。
僕が運んだ方が
100倍は早いです。」
「んなっ!」
「………って言うのは建て前で、
こういうときでないと
僕も男だってアピール出来ませんしね?」
白石くんがとても
優しくなったこと。
「っっっ!」
「…はは。
真っ赤。」
「~っ!」
そのせいで私は謎の正体に
苦しめられるわけでして。
そしてそれを見て白石くんは
ご満悦そうに微笑むもんだから…
「白石くん悪趣味ぃ!」
「どうぞお好きなように。」
今にも心臓がオーバーヒートして
死んでしまいそうな日々を過ごしている。
午前中にムカデ競争を無事に終えた私は…
「なんでこうなるのぉ~!」
担任によって雑用を任されていた。
…と言っても倉庫にカラーコーンを
置きに来ただけなんだけどね。
それにーーー…
「…つべこべ言わずに
運んでください。
…せっかくのお昼休み
なくなっちゃうじゃないですか」
「ううぅ。
ごめんなさい。」
たまたま近くに居た
白石くんは運悪く巻き込まれてしまい、
不機嫌きわまりない。
…私だって
巻き込まれたんだからね!
なぁーんて恐くて言えないけど。
「…にしても鈴村さんの
ムカデ競争は見ていて
冷や汗ものでした。
本当に迷惑きわまりないですね。」
「えっ…
でも転ばなかったし
みんなに迷惑かけなかったじゃん」
うぅぅ…
確かにどんくさいけど
なんとか乗りきって2位入賞したのに!
「そういう問題ではなくてですね…
ほら、
鈴村さん小さいではないですか。」
「う、うん?
だけどそれがどうしたの?」
確かに小さいせいで
ムカデ競争は先頭で走った。
だけどそれがどうしたって言うのだろう?
すると白石くんは伏せめがちに…
「…後ろがつっかえれば
必然的に前へ
倒れてしまうじゃないですか。
そうなれば
一番危険なのはあなたですし
僕はそこが心配…
…だったんですよ。」
「えっ…」
い、今……
「"心配"って言った?!」
「………。」
聞き間違いじゃないよね?!
あの他人に全く興味がない白石くんが…
私を心配してくれたって言うの?!
「えっ、えっ、えぇぇ!」
「………。」
そっ、
そうだとしたらすっごく…
すっごく嬉しい!
「えっ
白石くん!
私今すごく…」
感動してるよー!
「うるさい。」
「いたっ!」
ズビシッ!
まさかのチョップ。
白石くん私より遥かに背が高いから
降り下ろされると結構痛いんだからね!
「なにするの?!
痛いじゃん!」
「痛くて当たり前じゃないですか。
なにをわかりきったことを
言ってるんです?
それともあなたは
痛みにも鈍感なわけですか?
だとすると
純粋に馬鹿なんですね。」
「ちょ…
痛みぐらいわかるから!
馬鹿にし過ぎ!」
「あーぁ。
心配するだけ無駄でしたね。」
「っだから!
痛みは理解できるってば!」
嫌味を言いながらスタスタ歩く白石くん。
実はあのレッスン以来、
こうして以前と変わらない会話ができている。
…と言っても
あの正体不明なドキドキ感と
胸の締め付け、あと熱が上がる等の症状は
改善されてないんだけどね。
だけどひとつだけ
変化があったとすれば…
「さっさと行きますよ。
もうそっちの
カラーコーンも貸してください。
僕が運んだ方が
100倍は早いです。」
「んなっ!」
「………って言うのは建て前で、
こういうときでないと
僕も男だってアピール出来ませんしね?」
白石くんがとても
優しくなったこと。
「っっっ!」
「…はは。
真っ赤。」
「~っ!」
そのせいで私は謎の正体に
苦しめられるわけでして。
そしてそれを見て白石くんは
ご満悦そうに微笑むもんだから…
「白石くん悪趣味ぃ!」
「どうぞお好きなように。」
今にも心臓がオーバーヒートして
死んでしまいそうな日々を過ごしている。