私のイジワル王子様
「あいつ、信じられない…!!」

体にまだ抱き締められた感覚が残る

「簡単に言わないでよ…」

俺の事好きになるまで…なんて、
もう好きになっちゃったよ。

私が好きって言ったら、側にいられないの?
自然と涙がポロポロと溢れて、
廊下にしゃがみこんでしまった。

「真冬ちゃん?」
優しい声に顔を上げたら、

「陽太くん」

「え、わ!大丈夫?」

「うん、大丈夫だから。気にしないで?」
慌てて立ち上がり涙を無理矢理拭う。

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