闇に光あれ。〜愛されなかった総長。愛する偽りの心を持った黒猫。〜
それから、酒を飲んで、光希のことを少しだけ話した。
光希はいろいろな極道と関わりがあった。
昔の光希の主人、光希の取引相手、光希を道具として使う極道。
その極道から、守ってやりたいって思った。どんなに、情けない手を使ってでも。
俺はどうなってもいい。
光希を守れるためなら、自分の身だって滅んでも構わない。
少なくとも、俺の帰る場所だから。
帰ったら待っててくれるのは、光希だけだから。
光希は俺に何かをくれただろうか。
与えてくれただろうか。
この感情が何物か分からない俺は、後々後悔するのだろうか。
居場所がなかった俺には、いつの間にか居場所ができていた。
あいつにとってはどうか分からないけど、俺はお前の元に帰るから。
お前が疲れたとき、いつでも待ってるから。
お前が疲れたとき、真っ先に俺のもとへ帰ってきてくれると嬉しい。