闇に光あれ。〜愛されなかった総長。愛する偽りの心を持った黒猫。〜
光希から愛を知るために一緒に暮らす。
暮らしているはずだった。
お互いに時間が出来るとベッドに入り身体を重ねる。
俺はそれを愛だと錯覚した。
身体を重ねる行為が愛だと錯覚したんだ。
自分の結論に首をかしげながらも光希との関係を壊したくなかった。
だから、行為を愛だと錯覚して、俺に光希を縛り付けたんだ。
そんな日々が日常となって過ぎ去っていった、ある日。
夜遅くに帰ってきた光希は大きな怪我をしていた。
光希の横には見知らぬ男が居て、俺は嫉妬したんだろうか。
その男は、嫉妬した俺を見るなり厳しい言葉を投げつけた。
『お前。光希の事を分かってねぇだろ。中途半端なことはやめろ。』