闇に光あれ。〜愛されなかった総長。愛する偽りの心を持った黒猫。〜
『光希~?まだ、起きないのかな?』
「ああ。ずっと寝ている。」
痛み止めを打ってから10時間以上がたつ。
光希は未だに深い眠りについている。
『じゃあ、包帯を取り替えるから男性の貴方は外に出ていてもらっていいかな?』
「お前だって男だろうが。」
『嫌だなー。僕は医者だよ?そんなこと言ってたら治せる患者も治せない。』
「…ちっ。無駄に光希の肌に触れるなよ」
ニタニタ笑う來矢に光希を任せ別室に移る。
パソコンを起動させ、可能な限り集中力を高める。
ハッカーとして、自分達にか変わる情報を集めていく。
ちっ。やっぱり固いな。
光希の情報にも手をつけてみるが、厳重に鍵が掛かっている。
こんなに厳重に固く掛けることができるなんて奴なんて、そうそう居ない。
全国の大きい組織も視野にいれて探すしかないな。
パソコンの電源を落として大きく伸びをする。
ふと、光希が寝ている部屋から光希の声が聞こえた。
耳をすますが、内容はあまり聞こえなかった。