守花ー私と馬鹿でお人好しなあいつー
1話:私とあいつと夏
セミがうるさくて暑い夏。
私は夏が嫌いじゃない。
夏休みがあるからっていうのも理由。それに、生まれたのが夏だからかもしれないけど、暑いのは嫌いじゃない。
寒いと動きたくないけど、暑いと体を動かしたくなる。
放課後、教室で親友の葉月と教室に残って夏休みの勉強計画を立てていた。
高校生にもなって勉強計画を立てなきゃいけないなんて最悪。
先生も分かってない。計画なんて立てたってやらなきゃ意味ないのに。
「暑ー暑い、暑い、暑い!」
葉月は下敷きで扇ぎながら、だれていた。
正直言ってうるさい。
「夏弥(かや)!」
「……んー?」
私がだれて何もしていない葉月をよそに、テキトーに計画を立てていると、急に立ち上がった。
「暑いって!」
「あっそ」
「……暑い暑い暑い暑い」
私が軽くあしらうと、また暑いを連呼しはじめる。
私と同じ夏生まれなのに、葉月は暑さに弱い。かと言って、寒さに強いわけでもない。
「暑いなぁ……暑くね?夏弥ー夏弥ー夏弥ー」
「うるさいって!」
私は机に顎を乗せてる葉月の額にシャーペンを突き刺した。
もちろん、芯を。
「いってー!」
「口より手を動かしなって」
こんなんじゃいつまでかかるかわからない。
私がため息混じりに言うと、葉月は渋々書き始めた。
私は夏が嫌いじゃない。
夏休みがあるからっていうのも理由。それに、生まれたのが夏だからかもしれないけど、暑いのは嫌いじゃない。
寒いと動きたくないけど、暑いと体を動かしたくなる。
放課後、教室で親友の葉月と教室に残って夏休みの勉強計画を立てていた。
高校生にもなって勉強計画を立てなきゃいけないなんて最悪。
先生も分かってない。計画なんて立てたってやらなきゃ意味ないのに。
「暑ー暑い、暑い、暑い!」
葉月は下敷きで扇ぎながら、だれていた。
正直言ってうるさい。
「夏弥(かや)!」
「……んー?」
私がだれて何もしていない葉月をよそに、テキトーに計画を立てていると、急に立ち上がった。
「暑いって!」
「あっそ」
「……暑い暑い暑い暑い」
私が軽くあしらうと、また暑いを連呼しはじめる。
私と同じ夏生まれなのに、葉月は暑さに弱い。かと言って、寒さに強いわけでもない。
「暑いなぁ……暑くね?夏弥ー夏弥ー夏弥ー」
「うるさいって!」
私は机に顎を乗せてる葉月の額にシャーペンを突き刺した。
もちろん、芯を。
「いってー!」
「口より手を動かしなって」
こんなんじゃいつまでかかるかわからない。
私がため息混じりに言うと、葉月は渋々書き始めた。