守花ー私と馬鹿でお人好しなあいつー

 窓の外はもう夕方になるっていうのに、日差しが強い。
 計画を終わらせた私は、こんな時に部活したら日焼けするなーとか思いながら葉月を見た。

 脱色して金髪に近い色の葉月の髪は光に当たると輝いて見える。
 葉月は馬鹿だけど顔は良い。馬鹿だけど。
 馬鹿にもほどがある程色んな意味で馬鹿だから、女の子に物凄いモテるわけじゃない。
 馬鹿なのが良いって言う人もいるみたいだけど。

 もし、葉月が馬鹿じゃなかったら私たちはこんなに仲良くなってないと思う。話もしてないかも。
 この馬鹿でお人好しで良い奴な葉月だから私は信用できて、信頼できる。

「夏弥……何?俺、めっちゃ見つめられてるけど。何?惚れた?」
 こういうのが馬鹿過ぎる。お調子者っていうか……。

「あと三分で終わらなかったら何買ってもらおうかなぁって考えてた」
「ちょっ!三分って……カップラーメンじゃん!」
「あと二分」
 葉月は馬鹿ー!とか言いながら、高速で書き始めた。

 さて、何を買って貰おうかな?
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