叶わない恋
やっぱりこのお店の品は
全て高くて…
康介さんと私の住む世界の差を知った。
値段を気にしてしまう私は
やはり、嫌な女。
なんて考えてしまう。
「沙織?」
『え?あ、すみません…』
「いや、いいんだ…つまらないか…?」
『そんなことは!!』
「そうか…それはよかった…
食事は適当に頼んでしまったよ」
『あ、ありがとうございます』
康介さん、なぜですか…
なぜあなたは今そんなに弱々しいの?
どうして私にその姿を見せるの?
どうして…そんな愛おしそうに
私を見るの…?